こんな映画観ました「RRR」

インド映画です

こんにちはハルです。インドの映画をご覧になったことはありますか?ハルはかなり以前に観たことがあるのですが、あまり印象に残っておらず、団体でダンスと歌のシーンばかりというイメージでした。インドは年間の映画製作本数が世界一で映画館の数も世界で一番多い国だとかなり前の記事で読んだことがあるのですが、現在はどうなのでしょうか。また上映時間が長い映画が多く、この「RRR」も2時間59分という上映時間でした。映画の半分を過ぎたあたりで、「インターバル」と英語でのメッセージが出るのですが、日本では通しで上映されているとのことでした。インド映画の歌とダンスは、インド映画のお約束事のようで、歌とダンスがない映画の方が珍しいそうです。一つ疑問なのですが、主演する人たちが歌とダンスを踊りますが、今日の映画もそうだったのですが、皆さんダンスも上手なんです!歌はアフレコすればなんとかなるのでしょうけど、ダンスは実際に踊るので代わりに上手な人に踊ってもらう訳にもいかないです。CGで加工しているのでしょうか。ダンスが上手な人を選んで主演にしているのか、あるいは映画に出ることが決まった人は必死になってダンスを覚えるのか疑問に思っています。

楽しい映画です!

週末は何の映画を観ようかと悩んでいたところ、前日の日経夕刊の「シネマ万華鏡」でちょうど取り上げられていました。そこでの評判ではとても元気になる映画とのことです。そして熱く激しい映画との評判です。新聞の文化欄で取り上げる映画や本で、酷評をすることは少ないので、評価が高くても期待しすぎないようにしていたのですが、3時間が長く感じない(決して短く感じたとは言いません)楽しさでした。ストーリーですが、時代は1920年頃のインド。当時は大英帝国がインドを植民地として統治していました。映画の中ではインド人を人として扱っていないシーンが数多く出てきます。実際にここまでひどい扱いをしていたのでしょうか。ある村の少女がインドの総督の家に連れ去られてしまうのですが、その村の英雄であるビーム(N・T・ラーマ・ラオJr )が少女を取り戻すためにデリーに仲間と侵入します。その情報を得た英国側は現地の警察官ラーマ(ラーム・チャラン)にビームを捕まえるように命じます。お互いの本当の姿を知らないまま二人は少年を救助するのに協力して、その後は親友として友情をはぐくんでいきます。実は警官であるラーマもある大儀があり警官になっていたのですが、これ以上書くとネタバレになるので書くのは控えます。映画は長いですがストーリーはわかりやすく最後には、よかったと感じる内容です。                  また、アクションシーンもとても多いです。ただちょっとやりすぎ感が強いかなぁ。アニメのようなアクションシーンになっているところもあり、好き嫌いが分かれるところです。

この映画の主人公の2人は実在の人物をモデルにしています。コムラム・ビームとA・ラーマ・ラージュはいずれも20世紀前半のインド独立の英雄です。2人は実際には交わることはなかったのですが、「二人が出会っていたら」という発想からのフィクションです。

RRRとは

映画のタイトルの「RRR」とは何の意味があるのだろうとネットを調べてみたら、何と監督(ラージャマウリ)と主演2人の名前にRが3つ入っているので仮題として計画をしていたのですが、それがそのまま本タイトルとなったそうです。対外的には英語で蜂起(Rise)、咆哮(Roar)、反乱(Revolt)の頭文字を取って「RRR」となっています。また、テルグ語タミル語カンナダ語マラヤーラム語では、怒り、戦争、血を意味するRの入った単語がサブタイトルとして付けられています。

また、インド映画を観てみたくなりました。

こんな本読みました「日の名残り」

上品な作品

読みたいなと思っていながら今さら読むのはなぁ~って思っている本ってたくさんありませんか?私はたくさんあるのですが、その内の一冊に手を伸ばしてみました。     ノーベル文学賞作家であるカズオ・イシグロの「日の名残り」(原題:The Remains of the Day)です。外国の作品は翻訳の力によることが多いというのが私の持論なのですが、この本は原作もいいのでしょうが、翻訳もすばらしく、とても上品な作品に仕上がっています。小説を上品という評価していいのかわからないのですが、ボキャブラリーの少ないハルには上品という表現しか思い浮かびませんでした(ww)クオリティが高いとも違うし、上質と表現した方がよい小説でした。

作者のカズオ・イシグロは1954年に長崎県で生まれました。1960年に父親の仕事の関係でイギリスに渡り、現在は英国籍です。若い頃はなんとミュージシャンを目指してデモテープをレコード会社に送ったりしていたこともあったそうです。この「日の名残り」は1989年に英語圏最高の文学賞と言われる「ブッカー賞」を受賞し、イギリスを代表する作家となりました。そして、2017年にはノーベル文学賞を受賞しました。前年の2016年のノーベル文学賞は「ボブ・ディラン」が受賞したのですが、ミュージシャンになろうとしていたきっかけの一つがボブ・ディランだったそうなのですが、カズオ・イシグロボブ・ディランの翌年にノーベル文学賞を受賞したというだけで、ボブ・ディランとつながっていると喜んだという話しを聞いたことがあります。また、この作品は1993年にはアンソニー・ホプキンス主演で映画化されたそうです。残念ながらハルはまだ観てません。

ストーリー

1900年代前半、イギリスの貴族が所有していたお屋敷に努める「ミスター、スティーブンス」は、現在の館の主人である、アメリカ人のファラディ氏に勧められてイギリスの田園地帯をドライブ旅行することになりました。長年仕えていたダーリントン卿への思いや、父親との関係、屋敷を離れて久しぶりに会うことになった女中頭のミス・ケントンとの思いでが旅行中も頭をよぎります。上流階級の執事だったというプライドがところどころ出てきて、周りの人々を混乱させたり、困らせたりしますが、古き良き時代のイギリスを上手く描いていると感じます。つい先日、エリザベス女王(クイーンエリザベスⅡ世)が亡くなりました。テレビに映る姿しかハルにはわかりませんが、上品な言葉遣いや上品な仕草は、この小説の主人公であるミスタースティーブンスにもつながるものがあることでしょう。

翻訳家の役割

翻訳小説には翻訳家が必ず関わってきます。この「日の名残り」を翻訳したのは、「土屋政雄」さんという方です。イギリス・アメリカのミステリー翻訳の仕事が多い人ですが、カズオ・イシグロの日本での最初の翻訳として仕事が来たとのことです。当初の出版は中央公論社ですが、ハルが読んだのはハヤカワepi文庫版です。この作品を翻訳したからということで、その後のカズオ・イシグロの作品の翻訳の多くは土屋さんがすることが多いです。この翻訳をするときに気を使ったのはおそらくミスタースティーブンスの言葉遣いではないかと感じました。上流階級社会の執事として常にきちんとした言葉を使っていたはずなので、翻訳するにあたってもその辺りをどのように表現するかは苦労されたのではないかと察します。以前もブログで書いたことがあったと思いますが、外国の小説の面白さの50%は翻訳の力によります。外国語をそのまま訳すだけでは、原作の面白さ、意味、などは全く伝わらず、技術文献を読んでいるような雰囲気になります。翻訳する際には、その場面を頭に浮かべながら、その人物の性格からどのように言うのが適切かを常に考えて、日本語に置き換える必要があるのだと思います。ハルは翻訳はしたことがありませんが、学校での英語の授業などを思い出すと、日本語に直せた(翻訳とは言えません)だけで満足をしていました。この作品を始めの数ページを読んで、土屋さんの翻訳技術の高さを強く感じた作品でした。

こんなコンサート行きました「トリトン晴れた海のオーケストラ」第11回演奏会

トリトン晴れた海のオーケストラとは

2022年10月1日に東京晴海にある「第一生命ホール」で行われた、「トリトン 晴れた海のオーケストラ」の第11回演奏会を聴いてきました。この「トリトン 晴れた海のオーケストラ」という名前を知っている方はかなりコアなクラシックファンの方だと思います。正直言って私も聞いたことがありませんでした。HPによると2015年にNPO法人トリトン・アーツ・ネットワークが立ち上げた室内オーケストラです。メンバーも少数精鋭で室内楽以上、大規模オーケストラ未満の大きさです。そのため今までの演奏曲目はモーツァルトからベートヴェンの時代の曲が大半となっています。指揮者は置かずにコンサートマスター矢部達哉氏が演奏をまとめています。ご存じの方も多いと思いますが、矢部達哉氏は東京都交響楽団のソロ・コンサートマスターとして活躍されている方です。その関係もあるのでしょうか、このオーケストラのメンバーの多くは東京都交響楽団に属しています。先ほど、室内楽以上、大規模オーケストラ未満と書きましたら/が、今回の弦の演奏者は約20名で、その内東京都交響楽団のメンバーは矢部氏を含めると10名います。それ以外は東京交響楽団NHK交響楽団などに属しながら、「トリトン 晴れた海のオーケストラ」の活動も行っているようです。今までは年2回の公演を行ってきており、今回は第11回目の演奏会でした。

ベートーヴェン「大フーガ」変ロ長調 op133

今回の「大フーガ」は弦楽四重奏曲第13番の第3楽章を、弦楽オーケストラ用に編曲されたバージョンです。本来4人で演奏する弦楽四重奏曲を20人で演奏するのですから、かなり迫力のある内容に仕上がっています。また弦楽四重奏では入っていないコントラバスのパートも加えられた曲ですから、より一層重厚な音のハーモニーが続く曲となっています。1曲目を聴くまで「トリトン 晴れた海のオーケストラ」のメンバーのことを何も知らなかったので、初めの音を聴いたときのとても素晴らしい音合わせだなと感じました。パンフレットをよく読んでみると、メンバーの半数が東京都交響楽団のメンバーということでしたので、呼吸もぴったりなのはなるほどと納得しました。

モーツァルト ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 「ジュノム」K271

今回のコンサートを聴きにきた一番の目的である、小林愛実さんの登場です!この日の演奏会は元々14時開演の1回だけの予定のようでしたが、チケットが完売のため急遽18時開演の、1日2回公演になりました。ハルは2回目の18時開演を聴いたのですが、ほぼ満席の状態でした。「トリトン 晴れた海のオーケストラ」の過去の公演のお客様の入り具合はわかりませんが、今回の1日2回公演になったことと、2回目が満席だったのはおそらくですが、小林愛実さんの演奏目当ての方が多かったのではないかと予想されます。

「ジュノム」はモーツァルトのピアノ協奏曲の中では初期に属しますが、よく知られた曲の割にはそれほど演奏される回数は多くないような気がします。小林愛実さんも今回初めて弾くとHPで書いていました。演奏はいうまでもなく素晴らしく、ずっと聞き入ってしまいました。演奏後の拍手もかなり大きく、小林さんも満足そうに見えました。この後アンコールが1曲あったのですが、お客様の期待を感じ取ってなのかはわかりませんが、ショパン24の前奏曲の第17番です。ご存じのように小林愛実さんは昨年、ポーランドの首都ワルシャワで開催された第18回ショパン国際ピアノコンクールで第4位に入賞されました。このコンクールはショパンピアノ曲だけで勝負をするという、他にはない特徴があります。このコンクールで上位入賞するといわゆる「ショパン弾き」というネームが付くケースがままあります。それを避けたのがマウリツィオ・ポリーニです。彼は1960年に開催された第6回のコンクールで第1位となりました。しかし自身の研鑽と、「ショパン弾き」のレッテルを貼られるのを避けるために、コンクール後約10年間はイタリア国内で演奏活動を行っていただけという逸話があります。小林愛実さんもショパンはもちろん好きな作曲家だとは思いますが、アンコールでショパンを弾くかどうかは迷ったのではないかと勝手に推測しています。

モーツァルト 交響曲第36番 「リンツ」K425

休憩後は「リンツ」です。この曲はよく演奏されるので、皆さんも聴く機会が多いのではないでしょうか。トランペットも入ってステージ上には約30人の演奏者です。モーツァルトからベートーヴェンくらいの時代では、この程度の大きさのオーケストラが標準だったのではないでしょうか。ハルもモーツァルトベートーヴェンは好きですし、ショパンもとても好きな作曲家です。バッハもよく聴きます。演奏はとても素晴らしく、楽しく聴くことが出来ました。座った席は2階の左側だったのですが、全体を見回せる席だったのでどこに注目しようか目移りしてしまいました。また、2曲目の小林愛実さんの演奏の際は斜め後ろ上から見下ろせたので、指の動き(そこまで視力はよくないのですが・・・)までよく見えて、いい席に座れたと一人ほくそえんでいました。ハーモニーもいつも同じ楽団で演奏している人達が多いのでとても美しく、そしてラストはとても力強く、元気をもらって曲を聴くことが出来ました。

おまけ 気づいたこと

今回の公演ではオーボエのオリジナルメンバーの広田智之氏が体調不良のため出演しておらず、代わりに荒木奏美さんが出演するということが入口で配られていたチラシに記載されていました、経歴を見ると東京藝術大学在学中の21歳の時に東京交響楽団のオーディションに合格し、2015年6月から主席オーボエ奏者として活躍されている方でした。モーツァルトの2曲は両方ともオーボエが入っているので注目して聴いていましたが、荒木さんのオーボエがとてもよく聴こえてソリストとしても十分活躍できる人なんだろうと納得して聴いていました。今後、名前を聞く機会が増えることを期待しています。

リンツ」の演奏が終わった後、アンコールがあるのかと思って拍手をしていたのですが、数回のカーテンコールの後終了してしまいました。短い曲でもいいでのアンコールがあればよかったのにと思いました。でもカーテンコールの際に小林愛実さんも再度舞台に出てきてくれたので嬉しかったです。

次回の演奏会は2023年1月21日(土)に、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番と、同じくベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番の弦楽オーケストラ版です。ピアノは小山実稚恵さんです。行ってみようかなぁ。行ったらまた報告します!

こんな本読みました「アポロ18号の殺人」

読みやすいですよ

今年(2022年)の夏に発行された新刊です。上下2冊です。出版は早川書房、ハヤカワ文庫SFの2375.2376です。

この本を本屋で見かけて帯を読んでみると「ありえたかもしれない過去への、興奮の旅。宇宙飛行士について書くのに宇宙飛行士は最適だ!」と書いてあるのですが、この帯の文章を書いたのが、「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の作者のアンディ・ウィアーです。今年の初めに本屋で見かけて買ったのですが、内容が面白いのと翻訳がとてもよかったので、アンディ・ウィアーの本を続けて読んだくらいでした。そのウィアーがコメントを書いている本なので、きっと自分には読みやすいだろうと思ってジャケ買いしました。(本でもジャケ買いと言うのでしょうか?)翻訳作品が読みやすいか、読みにくいか。あるいは面白いか、面白くないかは翻訳者の腕だと思っています。この本はハルにとっては当たりでした!

幻のアポロ計画

この本の作者はクリス・ハドフィールド。カナダの生まれだそうです。予備知識なく、読み進めていて感じたのは、NASAの内情やアポロ計画についてかなり細かく描かれているなということでした。なぜかというとこのクリス・ハドフィールドは本当に宇宙にいった宇宙飛行士なんです。彼は1995年と2001年にスペースシャトルで宇宙に行き、また2012年にソユーズで3回目の宇宙へ行って、カナダ人として初めて国際宇宙ステーションの船長を務めた人だそうです。なるほど、どうりで宇宙に関することに詳しいはずです。地球上での打ち上げまでの段取りや、打ち上げロケットの内部の様子、また宇宙空間での人間のからだの状況など実体験に基づいて描いていますので、臨場感があります。

しかし、歴史上の事実と違う大きな点が一つ!今の若い人たちアポロ計画と聞いてもしらない人が多いと思いますが、1961年から1972年にかけて行われた、アメリカ合衆国が月に人類を到達させるという計画です。1961年に当時のアメリカ大統領のJ・F・ケネディが発表しました。アポロ計画は予算の問題などもあり17号で終了したのでした。したがってこの小説のタイトルである「アポロ18号の殺人」は、パラレルワールド的にアポロ計画が継続されていた状況下で話しが進みます。

ストーリー(ネタバレなし)

主人公カズ・ゼメキスは1973年にアポロ18号の打ち上げスタッフとしてヒューストンに着任する。今回の計画には東西冷戦が大きくかかわっており、宇宙空間や月の上でも様々な冷戦や実践が行われ、人の命も数人奪われてしまいます。当時の米ソは宇宙開発を巡ってもしのぎを削っており、どちらが宇宙に人を先に送ったか、どちらが先に月面に到着したかなどに先を争っていました。争うというよりも競い合って、科学技術の発展に結び付けばいいのですが、科学の歴史は戦争の歴史でもあります。戦争があったから科学技術が発展したという一面があることは大きなことではないかと思います。そのような先を争う技術戦争というか、今回は月面であるものを見つけて、それを科学技術にどのように活かしていくのかという点が争いの源として描かれています。      この本の日本での題名が「アポロ18号の殺人」となっているのですが、原題は「The Apollo Murders」です。直訳すると「アポロの殺人」。本の中で描かれているのは、アポロ18号計画を巡る話しなのですが、日本の題名であえて「アポロ18号・・・」と入れなくてもいいいのではないかなと感じました。本を読む前に思っていたのは、アポロ18号の中で殺人が起きるんだろうということでしたが、実際は・・・ もしこの本をお読みになる方がいらっしゃいましたら、原題の「アポロの殺人」という題名だと思って読み進めることをお勧めいたします。

この本を読む前は、松本清張カズオ・イシグロなどSF以外の本を読むようにしていたのですが、学生時代からSF好きでしたので読書がどうしてもSFに片寄ってしまします。でも好きなので仕方ないですかね(笑)

こんな映画観ました「ブラッド・トレイン」

かなりハチャメチャです

ブラッド・ピット主演の「ブラッド・トレイン」が公開されたので観てきました。単純ですが、ブラッド・ピットはカッコいいですね!ちなみにハルは男性ですよ(笑)数か月前から映画を観に行ったときの本編に入る前の映画宣伝でかなりやっていたので、シリアスな内容でないことはよーくわかっていたのですが、ここまでドタバタムービーだとは思いませんでした。また、この作品には真田広之サンドラ・ブロックマシ・オカなどが出演。監督はデヴィッド・リーチです。マシ・オカ?誰?という人もいると思いますが、彼は日本生まれの日本人ですが、本名は岡 政偉。6歳の頃にアメリカに渡ったのですが、国籍はまだ日本だそうです。彼を知ったのはアメリカのテレビドラマで「ハワイFIVE-0」で出演しているのを見てファンになりました。この映画では列車の車掌役で出演してます。また、サンドラブロックも出てるのですが、彼女は7月に観た「ザ・ロストシティ」にも出てました。この映画では、声は初めから出ているのですが、画面に登場するのは一番最後のシーンだけでした。真田広之は言うまでもなくハリウッド映画に多く出演しています。国際的な俳優としてハリウッドでも知られているのでしょうか。

アメリカから見た日本のイメージ

この映画の舞台は東海道新幹線「ゆかり」の中のシーンが大半です。もちろん日本でのロケはなく、99%のシーン(ひょっとしたら100%)がスタジオ内で撮影されていると思います。日本のシーンは今までに見たアメリカ映画の中の日本のイメージと同じで、見ているとかなりの違和感が・・・ 仕方がないですよね(笑)東京駅から新幹線に乗るのですが、乗る前に歩いている町並みは新橋か新宿かと思うような飲み屋街です。ハルも仕事で東京駅周辺にはよく行くのですが、あのような飲み屋街は見たことがありません。飲み屋街を上にパンすると今度は銀座のクラブのような看板がたくさん。いろいろな街を混ぜ合わせたような東京でした。

新幹線(とは言っていないのですが、それ以外の例えが思いつきません)の停車駅も、東京の次が品川は合ってます。新横浜を過ぎてから、名古屋に着くまでにいくつか停車するということは「のぞみ」ではないということですね。おそらく「ひかり」に近い列車になると思います。列車の中のシーンですが、どの車両も2+2の4列シートになってます。アメリカでは4列が標準なのでしょうか。日本はグリーン車は4列ですが普通車は2+3の5列ですからね。また、この列車の中にはバーカウンターのような施設もありました。かなり豪華な作りです(笑)

ストーリー

ブラッド・ピットが演じるレディバグ(天道虫)は、マリア・ビートルの指示で新幹線の中にあるブリーフケース(アタッシェケース)を探し出して盗み、次の駅で降りるだけの簡単な仕事のはずだったが、様々な勘違いや関係のない殺人につながるトラブルなどに巻き込まれ、京都までの大騒動に発展してしまう。これだけのエピソードをよく一つにつなげたなと思うくらい、複雑に絡み合ってきます。そしてそれはかなり以前からのやくざ間の覇権争いから発生したことがわかります。殺人シーンが多いのは個人的にはあまり好きではないのですが、血がいたることろで飛んでいます。そのためだと思いますが、映倫ではRー15指定されていますので。

最後にはハッピーエンドとは違うのですが、ちょっとホッするエンディングです。     アクション・コメディー・スリラー映画と何かの紹介で書いてありましたが、笑いながらすっきりとした映画を観たい方にお勧めです。

 

美術館・博物館に行ってみた。No.3「諸橋近代美術館」ダリ好き必見!

ダリ好き必見です

会社の夏季休暇を利用して「諸橋近代美術館」に行ってきました。どこにあるの?と思われる方も多いかと思います。ハルも数年前までは全く存在を知りませんでした。場所は福島県北塩原村桧原字剣ケ峯1093番23にあるのですが、住所を見てもよくわからないと思うので、猪苗代湖近くの会津磐梯山の横にあるといった方がわかりやすいと思います。開館は1999年6月。創設したのはスポーツ用品販売で知られた「ゼビオ」の創立者である諸橋廷蔵氏。彼のコレクションを中心に設立された財団が運営しています。そしてこの美術館は会津磐梯山の近くにあるため冬は雪が積もるため、開館期間が春から秋までの開館となっていて、今年は2022年4月27日から11月13日までだそうです。

何といってもこの美術館の見どころは、シュルレアリスムの巨匠、サルバドール・ダリの作品です。絵画はもちろんブロンズ像なども含めて何と約340点を所蔵しています。ダリは多作のアーティストとして知られていますが、ダリの収蔵数は世界で4番目に多い美術館だそうです。もちろん日本では一番です。

今年の展示は

今年は館内を6つの区画に分けて、学芸員がテーマを決めて展示内容を変えていました。まず、ROOM1は「コレクター」。創業者の諸橋氏は美術館が開館する前から当然コレクションをしていたのですが、彼の作品への思いを中心に展示されており、彼がダリの作品を収集しようとしたきっかけとなった「ダンス(ロックンロール)・セブン・ライブリー・アーツ」が一番初めにあります。ダリの圧倒的なアイデアとテクニックがつまった作品で多くの人の目を引いていました。この部屋にはダリ以外にピカソシャガールルノワール、そして藤田嗣治など多くの著名な近代西洋絵画が展示されています。ROOM2は「ダリ」。この部屋はダリの作品がほぼ全てに近くを占めているのですが、多くの人がイメージするダリの作品とはかなり違っていると思います。ダリにとって母親はとても重要な存在で、母親の肖像を描いた作品があります。制作は1920年となっていましたので、ダリのアーティストとしての活動の初期の作品となります。ROOM3は「語らい」。この部屋はダリの作品から少し離れて「P・J・クルック」の作品が多く展示されています。創設者の諸橋氏は1995年にパリでクルックの個展を見て魅了され、その個展の作品を全て購入したとの逸話があるそうです。それ以来、クルックとこの美術館との関係が深まり、多くの作品を収蔵するようになっているとのことです。話しはそれますが、クルックはイギリスのプログレッシブロックバンド「キング・クリムゾン」のCDジャケットも手掛けているそうです。(クルックはイングランド出身です)ROOM4は「材質」。この部屋では作品の材質に注目しています。アートでは材質の制限はありません。何を使ってもいいのですが、材質によっては脆いものもありますし、変質しやすい物もあります。美術館や学芸員はどうすれば作品の質を悪化させずに展示をするかを常日頃から考えて工夫しています。そういった実験的な展示もされた部屋です。ROOM5は「プロセス」。ここではダリの創作のプロセスを時間の空間の視点から捉えており、ダリの造形思考を辿るために、ブロンズ彫刻の魅力を理解してもらうための展示がされています。例えば「象」と「白鳥」が一つになるイメージはわきますか?ダリにはリアルにイメージがわいてくるのだと思います。ROOM6は「スキャンダラス」。アーティストは少し(かなり)変わった人が多いっていうイメージはありませんか?でもそれは彼らの苦悩や葛藤、秘密やフェティシズムがあり、それらの知ることで凡人である人たちとの接点を見出すことができるのではないかという考えから、この部屋の展示はされています。そのスキャンダラスの具体例を知ってもらうためだと思うのですが、会場内で「スキャンダラス新聞」なる冊子が置かれていました。もちろんハルはそれを手に取ってじっくりと読んだのですが、ゴッホユトリロやパスキンの奇行が数多く書かれていました。

ダリになりきる?

この美術館の会場入り口で係員が箱を持って立っていて、「よかったらどうぞ!」と見せてくれたのですが、何と中にはマスクの上に貼り付けできるヒゲシールが入っていました。4~5種類くらいあったのですが、小心者のハルは一つしか取ることができず、恥ずかしいので会場の中でこのヒゲを付けることが出来ませんでした。ただ、周りを見回しても、会場入り口でもらったヒゲをマスクに付けている人は見かけませんでした。みんな恥ずかしかったのでしょうか。

多くの美術館がそうであるようにこの諸橋近代美術館でも内部の写真撮影は禁止でした。でも美術品は写真で楽しむではなく、実物を見て楽しむ、感動する、興味を持つものだと思います。ハルは関東地方に住んでいるのですが、それでも片道車で4時間以上かかる場所にあります。思い立ってちょっと行ってみようという訳にはいかない距離ですが、あまり知られていない美術館だと思いご紹介しました。ただ、開館期間が決まっているので行かれる方はお気をつけください。

それではまた。。。

こんなコンサート行きました「第46回ピティナ・ピアノコンペティション 特級ファイナル」

将来期待されるピアニスト達

今回は「第46回ピティナ・ピアノコンペティション 特級ファイナル」に行ってきました。会場は東京、赤坂にある「サントリーホール」です。この「ピティナ・ピアノコンペティション」は、ピアノ教育者団体のピティナが主催する全国を対象とした大規模なピアノコンクールです。グレードも一番初心者のA1から今回の特級まで細かく分かれています。2018年(第42回)のグランプリにはYouTubeで「かてぃん」として活躍している角野隼斗さんや、2019年(第43回)のグランぴりには今年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでセミファイナルまで残った亀井聖矢さんなど多くの著名ピアニストを輩出しています。将来を期待されるピアニストがたくさん登場するので、聴き比べるのがとても楽しみです。

今回のオーケストラ共演は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、指揮は飯森範親さんです。また審査員長は金子勝子さん、その他8名の審査員がいるのですが、5月に聴いたばかりの田崎悦子さんがその中の一人だったのがちょっとうれしかったです。



ファイナリスト

1.森永冬香さん 東京藝術大学3年

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調

森永さんは去年もこの特級にチャレンジしたそうです。去年は2次予選まででしたが、今年は関門をいくつも超えて本選にたどり着きました。演奏はとても素直な弾き方です。音もとてもきれいです。一人目なので全体の中での位置付けはまだできません。

 

2.神宮司悠翔さん 東京藝術大学音楽学部付属音楽高校2年

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調

なんと高校生!でも彼は幼い頃から多くのコンクールに挑戦して素晴らしい実績を残してしるそうです。曲は一人目と同じなので比較しやすいです。ピアノの初めの音を聴いたときに驚きました。一人目とは全く違うピアノの音なんです。もちろんピアノは一人目の森永さんと一緒ですが、音の響きや大きさの違いがはっきりとわかります。ちなみに今回使用されたピアノはスタインウェイ&サンズでした。ただ少し音が走りがちのように聴こえてしまい、最後はオーケストラのテンポも速くなっていたようです。

ここで20分間の休憩があったのですが、ロビーをフラフラしていたら、演奏を終えた神宮司さんがロビーに出てきて知り合いに挨拶をしていました。舞台にいると大きく見えるのですが、実際は160cmくらいのおとなしそうな青年でした。

3.北村明日人さん 東京藝術大学大学院

ベートヴェン ピアノ協奏曲第4番 ト長調

ハルの好きなベートヴェンのピアノ協奏曲第4番です。出だしはとても美しいメロディー。笑顔で弾いているのが見えました。全体の演奏もとても感情のこもった内容で終わった後の拍手も、これまでの3人の中で一番大きかったです。聴いていて満足感が一番感じられました。

 

4.鶴原壮一郎さん 東京藝術大学2年

ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調

この曲はピアノはもちろん難曲なのですが、オーケストラの演奏もかなり難しそうでした。本選で演奏された曲はどれも難しいのですが、この曲は特にテクニックが必要で、初めの3曲と比較のポイントが全く違うので、自分の中での審査するのにとても困りました。演奏後の拍手も鶴原さんに対してはもちろんありますが、オーケストラの各パートに対しての拍手があったりしたので、主役としてのピアニストの影が薄れてしまった感がありました。

結果発表

4名の演奏が終了したのは19時20分頃でした。最終結果発表と表彰式は20時頃の予定とのアナウンスがあり、いったんホールの外へ出てみると、なんと帰る人たちの人波が・・・ 皆さん結果と表彰式を見ないで帰るんですね。こんなものなんでしょうか。少し寂しいのと驚いたのですが、ハルはしっかりと最後まで見届けて帰ります。

その前に聴衆賞とサポーター賞の投票。パンフレットについているQRコードから、最も感動した演奏者に「聴衆賞」、これから期待する演奏者に「サポーター賞」が贈られるそうです。ハルは「聴衆賞」は2番の神宮司さん、「サポーター賞」はセミファイナルで3番の北村明日人さんに投票しました。なぜかというと、おそらくグランプリは3番の北村さんが獲得すると予想したので、北村さんと同じくらい素晴らしい演奏だと感じた来年を期待しての神宮司さんにしました。また、北村さんにはこれからのますますの活躍を期待しているので、応援の意味を込めてサポーター賞にしました。

さあ、グランプリの発表です。ハルの予想通り「北村明日人」さんがグランプリに輝きました!おめでとうございます!銀賞は神宮司さん、銅賞は森永さん、4位は鶴原さんという結果でした。グランプリの北村さんは文部科学大臣賞、スタインウェイ賞も獲得しました。また、「聴衆賞」は北村さんが獲得して「サポーター賞」はセミファイナルまで残っていた「今井梨緒」さんが獲得しました。

ピアニスト達も目標はコンクールで入賞することではありません。コンクールは自分を売り込むため、あるいは実力を見せるための道具として使っているはずです。上位入賞することで多くの人たちに名前を覚えてもらい、各方面から声をかけていただき、演奏をする機会が増えて世界へ羽ばたくことができます。北村さんはもちろん本選に出場した皆さんが今後のピアノ界で名前をよく聞くようになるととても嬉しいです。      来年もまた聴きに来ようと思っています。

それでは。。。