美術館・博物館に行ってみた。No.2「メトロポリタン美術館展」

 

国立新美術館

今回は国立新美術館で開催されていた「メトロポリタン美術館展」に行ってきました。

当日は雨だったので外観などの写真は撮らなかったため、設計した「黒川紀章建築都市設計事務所」HPに載っている写真を利用させていただいています。

 

外観(黒川紀章建築都市設計事務所HPより)

まず、この美術館は日本で5番目の国立美術館として2007年(平成19年)1月に開館しました。建物の設計は日本を代表する建築家、黒川紀章氏です。地下1階地上4階で地下鉄千代田線「乃木坂」駅から直結されていて、私も「乃木坂」駅からこの美術館へ入りました。ただ「乃木坂」駅からだととても便利なのですが、美術館の外観を観ることが出来ないため、外部の写真を使わせていただきました。写真を見ての通り、ガラス面を多く取り、曲面を多用した近未来の雰囲気のある建物となっています。内部もカフェやレストランなどがあり、とてもおしゃれ空間となっています。デートスポットとしてもいいかもしれません。

ただ、私がこの美術館を好きになれない点が一つあります。それは美術館というネーミングです。実はこの施設は美術館と名乗っているにもかかわらず収蔵品がないんです!美術館の定義としては、美術作品を収集・保存・展示しそれらに関する研究・教育を行う場所です。それをわかっているこの美術館開設にかかわった人たちは、国内では「国立新美術館」というネーミングですが、海外向けには「ナショナルアートセンター トウキョウ」というネーミングになっているそうです。私からするとここは単なる展示すぺースにすぎず、絵画を展示している期間は画廊と一緒だと思っています。でも、この建物は先ほども書いたようにとてもステキで、何度でも訪れたい場所となっています。

展示内容

今回の「メトロポリタン美術館展」はサブタイトルが「西洋絵画の500年」となっています。15世紀のルネサンス絵画から、17世紀の北ネーデルランド絵画、19世紀のロマン派、印象派まで幅広い年代の代表的な作品が展示されています。ルネサンス絵画の巨匠フラ・アンジェリコやフラ・フィリッポ・リッピなどのルネサンス絵画は、宗教を題材としたものが多く、絵画を使って布教活動を進めようとしていたことがよくわかります。宗教色が強い絵画の流れはイタリアからオランダに移り、ルーベンスレンブラントがよく知られています。また近年日本で人気のフェルメールも17世紀のオランダで作品を描いていました。この時代の絵画はかなりリアリズムを追求した作品が多く、前回のブログで「ホキ美術館」のことを書きましたが、「ホキ美術館」に収蔵されてもおかしくない写実主義の作品が数多く生み出された時代でもあります。その後近代のイギリスやフランスに中心が移り、日本人が好きな印象派と言われる画家たちが活躍した時代に移ります。この時代は日本の浮世絵が大きな影響を与えたことは多くの研究者が指摘をしていますし、当時の画家たちも自分たちは浮世絵をリスペクトしていることを公言もしていました。特にクロード・モネは自分の家の庭を日本風にしたほど、大きな影響を受けていました。

この「メトロポリタン美術館展」は、アメリカ、ニューヨーク州にあり1870に開館した美術館で、収蔵品数は300万点以上と世界でも有数の大きさの美術館となっているそうです。残念ながらこの美術館にはいったことがないのですが、1日では見切れない作品が展示されているそうなので、一度は行ってみたい美術館の一つです。

ミュージアムショップ

美術館に行ったときの楽しみの一つがミュージアムショップです。購入することはあまりないのですが、この「メトロポリタン美術館展」では面白い機械が置いてありました。プリクラはご存じだと思いますが、自分の顔を撮影して展覧会で展示されていた絵画の1枚の顔にはめ込むというアトラクション?イベント?をやってました。それが下の写真です。

誰が私でしょう?

元の絵画はジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「女占い師」です。(1630年代)

元の写真と見比べていただけるとすぐにわかります(笑)このようなのは初めてでした。

それでは、また!