こんなコンサート行きました!「ARTE TOKYO第12回定期公演」 ギター:猪居亜美さん

第一生命ホールに初めて行きました

こんにちは。クラシック音楽とジャズが好きな私ですが、首都圏に住んでいるとはいえ平日は仕事で遅くなるのでコンサートのチケットは取りずらいので、どうしても土日中心に行けるコンサートを探してしまします。今回聞いた「ARTE TOKYO」という団体は、マンドリン演奏を中心とした楽団です。正直言って知りませんでした・・・      今回なぜこのコンサートを聞くことになったかというと、この日の曲目の一つであるアングロ作曲(遠藤秀安編曲)のギター協奏曲第2番「El Alevin」の独奏が「猪居亜美」さんだからです。私は以前より彼女の活躍を見ており、クラシックだけでなくロックやジャズとの融合をチャレンジしたりしている若手クラシックギタリストなんです。FacebookInstagram、ユーチューブチャンネルなどにも力を入れていて、いつもそういうSNSから発信される情報をチェックしていました。この日のコンサートに彼女がソリストとして登場することを知ってはいましたが、他の予定も入りそうだったのでチケットの手配はしていませんでしたが、前日になりなんとか時間が取れそうになったので、東京都中央区晴海の「トリトンスクエア」の4階にある「第一生命ホール」に初めて行ってみました。このホールは戦後まもなく皇居近くにできた「第一生命ホール」が建物の改修に伴い、2001年にオープンしたクラシック音楽を中心に運営しているホールです。

ステージ

客席

写真を見てもらうちわかると思いますが(わかりずらいかな)、座席は木製でホール内の音の反響を計算した造りとなっています。1.2階で座席数が767席。オーバル型のホールは音の残響などを考えた設計です。私は前から7列目で聞いたのですが、前席との間も比較的ゆったりとしており、ゆっくりと音楽を楽しめる構造となっています。

マンドリンの音量

この「ARTE TOKYO」はマンドリン、マンドラ、マンドチェロを中心としいて楽団を形成しているのですが、マンドリンという楽器はあまり馴染みがない方の方が多いのではないかと思います。私の通っていた公立高校は芸術関連の授業は選択制で「音楽」「美術」「書道」のどれか一つを選ぶようになっていました。私は音楽を選択したのですが、音楽の授業の一環でマンドリン演奏もありました。学校にはマンドリンが授業を受ける人数の半分程度が準備されており、全員がマンドリンの演奏を行っていました。授業の中で、4人グループを作ってアンサンブルの練習をして皆の前で発表するというイベントがあったのですが、課題曲の「サウンドオブサイレンス」を4人でアレンジして、一人をマンドリンではなくギターを担当してもらったり、もう一人には低音部の演奏と曲の途中にアドリブを入れたりして練習を行い、発表の際には結構クラスメートから拍手をもらった記憶があります。

ただ、マンドリン室内楽で弾くというイメージがあったので、大きなホールでの音のボリュームはどうなのかと思っていましたが、そんな気がかりは杞憂でした。初めの曲ヴェルディの歌劇「シチリア島の夕べの祈り」から、これがマンドリンの音なのか!と驚くような音量でした。そして2曲目のラフマニノフの「交響的舞曲」。これもすごかった!2曲ともオーケストラのために書かれた曲ですので、当然編曲が必要になります。1曲目の編曲は末廣健児さん、2曲目は松田正幸さん、この方は第1部の指揮者でもあります。

猪居亜美さん登場

後半の1曲目に猪居亜美さんが独奏をする、アングロ作曲(遠藤秀安さん編曲)のギター協奏曲第2番「El Alevin」です。正直この曲は全く知りませんでした。曲はオーケストレーションの中に溶け込む場面があったり、独奏で走る場面があったりと、かなりドラマチックな曲でした。当然演奏のな難易度もかなり高そうです。少し気になったのが、猪居さんの演奏するスペースです。本人は気になっていあにのかもしれませんが、客席から見るとかなり狭いスペースに押し込まれているように見え、演奏に影響はないのかと心配になってしましました。ひょっとしたら気になっていたのかもしれませんが、そこはプロ。そんなことはおくびにも出さずに素晴らしい演奏を聞かせてくれました。そして曲が終わってから猪居さんだけのアンコールがあり「情熱大陸」のギターヴァージョン。観客のみなさんにわかりやすい曲を選んだんだと思います。私は以前彼女のそろリサイタルを聞いたときにプログラムの中で聞いたことがあるのですが、その時よりも音量が小さかった気がします。

そのギターの音量の話しですが、マンドリンと同じようにギターも通常は室内楽で演奏されることが多い楽器です。したがって今回のような大きなホールで、そして大音量のマンドリン合奏と曲を作り出すのはとてもバランスが難しいと感じました。楽団とギターのそれぞれの演奏は素晴らしいのですが、ギター1本の音量ではマンドリン軍団に勝つのは難しい。その点がとても残念でした。

新しいベートーヴェン

最後の曲はベートーヴェン交響曲第7番イ長調。この曲は私の好きな曲の一つです。ベートーヴェン交響曲の中では第8番と並んで大好きです。ベートーヴェン交響曲第7番なんて知らないという方も多いと思いますが、ドラマで人気のあった「のだめカンタービレ」のオープニングでかかっていた曲といえばおわかりになる方も多いと思います。この曲を編曲してマンドリンで演奏するなんてどんな曲になるんだろうと楽しみにしていました。この曲もすごかったです!マンドリンも弦楽器ではありますが、オーケストラの弦楽器は弓でこすって音を出すのに対して、マンドリン(マンドラなども含めてです)は弦を弾いて(トレモロ演奏)で音を出します。弓で弾くよりも難易度の方向性が全く違うので比較はできないのですが、私にはとても出来そうにない指の動きや速さです。演奏が終わると同時、一番に拍手をしました。              アンコールは「ラブソディインブルー」。これも良かった!

クラシックでよく聞くのはピアノ曲が多いのですが、今回のマンドリンオーケストラの素晴らしさ!初めての経験でした。マンドリンがこんなにもアレンジができ、複雑な曲を演奏再現できるなんて感動に近い思いでした。実は、私の出身大学もマンドリンクラブが有名なんですが、そのサークルには入りませんでしたが、同好会的なマンドリンサークルは覗いたことがありました。結局はオーケストラに入ったのですが、マンドリンを選んでいたら、それからの音楽人生で、聞く曲がかなり違っていたのではないかと改めて思いました。

それではまた。。。

演奏会のチラシ

チケット